Identification of Poly(ethylene glycol) and Poly(ethylene glycol)-Based Detergents Using Peptide Search Engines
Shiva Ahmadi and Dominic Winter
Anal. Chem., 90 6594-6600 (2018)
界面活性剤などに利用されるポリエチレングリコール(PEG)誘導体は質量分析においてはコンタミとなりますのでペプチドのスペクトルとは区別することが必要ですが、研究論文では次のような工夫を施してPEG由来のMS2スペクトルを同定しています。
PEGのモノマー単位である -CH2-CH2-0- を「J」に割り当て、1〜100個のPEG分子で構成された「PEGタンパク質データベース」を作成し、様々な界面活性剤(Tergitol、Tween20、Tween80、Triton X-100、Triton X-114、Brij35、Brij58など)に対応させるべくPEGの末端に対する修飾を定義して、PEGに由来するMS2スペクトルの同定を試みています。
実験では、PEG由来コンタミが含まれるB104細胞のセクレトームサンプルを使い、4種類のPEG誘導体に由来する806個のMS2スペクトルを同定し、さらにError tolerant検索とMass tolerant検索を通じてそれぞれ3409個と3187個のPEG関連MS2スペクトルを同定したと報告しています。
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