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2019年4月号

第67回ASMSカンファエンス(アトランタ)の開催に合わせ、6/3(月)と6/4(火)にMascotユーザーミーテングを企画しました。ご参加をお待ちしております。

「今月のブログ」では、GPMで開発されたX! HunterのMGF書式のスペクトルライブラリ(MGF SL)をMascotにセットアップする方法をご説明します。

「今月の論文」では、ポリマーコンタミのひとつであるPEGの同定に関する研究論文を取り上げました。.

「今月の小技」では、分散している複数のMascotライセンスをひとつにまとめて運用した際のメリットをご説明します。

Mascotニューズレターの バックナンバーはこのページ からご覧いただけます。日本語版は「Japanese」リンクをクリックしてください。また、Mascotニューズレターの内容に関してお気づきの点やご質問などありましたらご連絡ください。

 

今月のトピックス

ASMSユーザーミーティング
X! Hunter MGF SL
PEGコンタミの同定
Mascotライセンスの統合
 

ASMS Mascotユーザーミーティング at アトランタ

第67回米国質量分析学会(ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics)の開催に合わせ、「Mascotユーザーミーティング 2019 at アトランタ」を開催いたします。場所はカンファレンス会場内、ちょっと早めの朝7時スタートです。朝食を準備してお待ちしております。

6/3 (月) 7:00 am - 8:00 am

Database searching in systems without a genome: lessons learned with the California sea lion presented by Ben Neely, Marine Biochemical Sciences Group, NIST

6/4 (火) 7:00 am - 8:00 am

A day in the life of a database search engine: Mascot as robust and scalable tool for protein identification in a contract research environment presented by Michael Ford, MS Bioworks

Atlanta

X! Hunter MGF SL(スペクトルライブラリ)のセットアップ

Mascot 2.6のスペクトルライブラリ(SL)検索では、NISTで開発されたMSP書式のSLの他に、SPC(Seattle Proteome Center)で開発されたSpectraSTのsptxt書式のSLと、GPM(Global Proteome Machine)で開発されたX! HunterのMGF書式のSLをサポートしています。今回はX! Hunterのサイトで公開されているMGF書式のSLをダウンロードしてセットアップする方法をご説明します(Mascotの「Database Manager」からウィザード形式で簡単にセットアップすることができます)。

X! HunterのFTPサイトには生物種毎に分類されたSLが登録されています。ブログ では「M. tuberculosis (strain ATCC 25618 / H37Rv)」を使ってセットアップの流れをご説明していますのでお試しください。なお、humanとmouseに関しては染色体毎に複数のSLが登録されていますが、例えばhumanの場合ですと26個のSLをダウンロードし、それらを束ねてひとつのSLにする操作についてもご説明してありますので併せてお試しください。詳しくは ブログ をご覧ください。

guinea pig

今月の論文:PEGコンタミの同定

Mascotニューズレターで取り上げてほしい話題や研究論文がありましたらぜひご紹介ください。また、Mascotニューズレターの内容に関してお気づきの点やご質問などありましたらご連絡ください。

 

Identification of Poly(ethylene glycol) and Poly(ethylene glycol)-Based Detergents Using Peptide Search Engines

Shiva Ahmadi and Dominic Winter

Anal. Chem., 90 6594-6600 (2018)

界面活性剤などに利用されるポリエチレングリコール(PEG)誘導体は質量分析においてはコンタミとなりますのでペプチドのスペクトルとは区別することが必要ですが、研究論文では次のような工夫を施してPEG由来のMS2スペクトルを同定しています。

PEGのモノマー単位である -CH2-CH2-0- を「J」に割り当て、1〜100個のPEG分子で構成された「PEGタンパク質データベース」を作成し、様々な界面活性剤(Tergitol、Tween20、Tween80、Triton X-100、Triton X-114、Brij35、Brij58など)に対応させるべくPEGの末端に対する修飾を定義して、PEGに由来するMS2スペクトルの同定を試みています。

実験では、PEG由来コンタミが含まれるB104細胞のセクレトームサンプルを使い、4種類のPEG誘導体に由来する806個のMS2スペクトルを同定し、さらにError tolerant検索とMass tolerant検索を通じてそれぞれ3409個と3187個のPEG関連MS2スペクトルを同定したと報告しています。

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今月の小技:Mascotライセンス統合のメリット

さまざまな理由によってひとつの研究グループが複数のMascotライセンスを所有している例は珍しくありません。そのような場合はMascotライセンスをひとつに統合することを検討されてはいかがでしょうか。複数のMascotライセンスをひとつに統合し、その統合ライセンスをひとつのコンピュータシステムで運用すると次のようなメリットが生じます。

  • Mascot検索速度が速くなります
  • ハードウェア、ソフトウェア、配列データベース更新などの管理が楽になります
  • Mascot検索結果ファイルの管理が楽になります

また「Mascotセキュリティ」機能を有効にすれば、配列データベースや検索結果にセキュリティーをかけられますので、複数の研究グループで利用する際もお互いの独立性が保たれて安心です。

例えば、2CPUライセンスは1CPUライセンス2本分よりも価格が低く、それに対応して保守・技術サポート契約価格やバージョンアップ価格も低くなります。なお、ライセンスの統合手続きに費用はかかりませんが、統合されるライセンスのMascotバージョンは同じであることが条件になります。従いまして統合したいライセンスの中に古いMascotバージョンのライセンスが含まれている場合はバーションアップする必要があります。また、ひとつに統合されたライセンスがカバーするCPUコア数に対応したPCが必要になります。

sysadmin

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