Shotgun proteomics of SARS-CoV-2 infected cells and its application to the optimisation of whole viral particle antigen production for vaccines
Lucia Grenga, Fabrice Gallais, Olivier Pible, Jean-Charles Gaillard, Duarte Gouveia, Helene Batina, Niza Bazaline, Sylvie Ruat, Karen Culotta, Guylaine Miotello, Stephanie Debroas, Marie-Anne Roncato, Gerard Steinmetz, Charlotte Foissard, Anne Desplan, Beatrice Alpha-Bazin, Christine Almunia, Fabienne Gas, Laurent Bellanger, Jean Armengaud
bioRxiv doi: 10.1101/2020.04.17.046193
この研究論文では、「COVID-19」感染症を引き起こすウイルス「SARS-CoV-2」を、MOI=0.01および0.001の条件でVero細胞に感染させ、1/2/3/4/7日後の各々をショットガン質量分析法で追跡しています。
SARS-CoV-2由来の6個のタンパク質(94個のユニークペプチド、構造タンパク質3個、非構造タンパク質3個)を検出し、経過日数に対するタンパク質量(スペクトルカウントで定量)とSARS-CoV-2 RNA分子数とを比較したところ、両者の変動は互いに相関しており、このワークフローはウイルスの増殖条件を最適化するためのツールとして有用であると報告しています。
また、Vero細胞由来として検出した3,220個のタンパク質(27,388個のユニークペプチド)に対して主成分分析およびクラスター処理を行い、SARS-CoV-2感染時のタンパク質発現ネットワークの変化を解析したところ、SARS-CoV-2のライフサイクルに関係しているタンパク質機能やパスウエイが明らかになり、新規治療薬の開発などへの応用が期待できると報告しています。
|
|