Mascot DaemonはMascot ServerライセンスにバンドルされているWindowsアプリケーションソフトウェアです。Mascot Server、Mascot Distiller、サードパーティの質量データ処理プログラム、コマンドラインから実行できるユーザープログラム、データベースエンジンなどと接続することができ、Mascot検索プロセスの自動化を支援します。
1. Mascot検索処理モード
- Batchモード
- 複数の質量データファイルに対してMascot検索をシーケンシャルに実行します。
- 複数の質量データファイルをひとつに統合してMascot検索を実行します。
- 検索開始日時を指定することができます。
- Real-time monitorモード
- ローカルあるいはネットワーク上の指定したフォルダを常時監視し、そのフォルダ内に新たに作成された質量データファイルを取得してMascot検索を実行します。
- Follow-upモード
- あらかじめスコアあるいは期待値を指定しておき、Mascot検索結果がその指定値を満たさなかった場合に別の検索条件を使って自動的に再検索を実行します。
- 定期的に更新される配列データベースに対して自動的に再検索を実行させることもできます。
2. ピークリスト作成のためのフィルタープログラム
- Mascot Distillerの他にProteoWizard msConverter、AB Sciex MS Data Converter、DIA-Umpireなどのプログラムと接続することができます。
3. データベースエンジン
Mascot Daemonは、検索プロセスに関わる様々なデータをタスクデータベースとしてリレーショナルに管理しています。OLE DBおよびODBCをサポートしていますので、PostgreSQLやOracleなどのデータベースエンジンに接続することができます。デフォルトではVistaDBデータベースエンジンがインスールされます。
4. 多様な運用形態に対応
ひとつのMascot Serverに対して複数のMascot Daemonを接続することができます。たとえば、複数の質量分析計をお持ちの場合、それぞれの質量分析計の解析PCにMascot Daemonをインストールすることもできますし、研究者が所有するPCにMascot Daemonをインストールし、研究所内の種類が異なる質量分析計や複数の質量分析計から出力される質量データファイルをネットワークを介して処理し、質量データファイルやMascot検索結果を一元的に管理することもできます。
5. 動作環境
- Windows OS
- Windows Vista SP2以上 (Windows10以上でのご利用を強く推奨します)
- Windows Server 2008 SP2以上 (2012 以上でのご利用を強く推奨します)
- Microsoft .NET framework .4.6